感情の重みを伝えるのは難しい

精神的被害というのは、外傷や物を壊された時のように外形的に判断することが難しいせいか、誰かに状況を伝えても被害の重みは自分が感じたほどには伝わらないものです。
感情の重みをありのままに伝えるのは非常に困難です。

事実の重みは伝えられる

ただし、事実の重みをよりリアルに伝える手段はあります。
動画・画像・音声が契機になって、犯罪やハラスメントが露見し加害者が法的・社会的に追い込まれるケースが増えていますが、それらは事実の重みがほぼ劣化することなく再現・共有されることで被害の重みが第三者に伝わることにより起きている現象です。”あおり運転の映像”、”悪質タックルの映像”や”協会幹部の恫喝音声”などがいかに第三者にインパクトを与え、行動を促したかは記憶に新しいことと思います。

動画・画像・音声の替わりになるものが時系列

とはいえ、動画・画像・音声を証拠として残せる状況というのは限定的です。そのようなものが無い場合に替わりになるのが、時系列にまとめられた事実を列挙した文書です。
トラブルや争いごとの当事者になったことが無いと少しイメージしにくいかと思いますが、事件・事故などの際にはよく作成されるものです。

特に対象が継続して受けたイジメ・セクハラ・パワハラ被害のようなものの場合、一回毎の事象以上に、その期間や回数によって深刻度を表現した方が第三者に対し、より重みが伝わる場合があります。

時に無機質な事実の積み重ねの方が、いたずらに感情を込めた訴えよりインパクトを残し、人を動かすことがある。

という仮説が、このアプリの設計思想の根底にあります。